8J1RL 「こどもの日の特別運用」,JA1RL交信にチャレンジ
南極昭和基地に開設されたJARL南極局8J1RLでは,毎年5月のゴールデンウイーク期間中に日本国内の小・中・高校生を優先して交信をおこなう「こどもの日特別運用」を実施していただいております.
南極の昭和基地に赴任中の第59次日本南極地域観測隊の越冬勤務に当たられている方々にご協力をいただき実施できるイベントです.
今年は,5月5日に実施いただき,東京都豊島区のJARL本部に設置されたJARL中央局JA1RLは8J1RLとの交信にチャレンジしました.
今年の,南極昭和基地8J1RLとの特別運用,5月に入りバンドコンディションも上昇しましたが,当日のバンドコンディションは芳しくなく難しい状況でした.
当日,このイベントをサポートするJA1RL運用委員会メンバーが正午に集合,事務局職員と協力し会場準備や機材チェック,当日のプログラムなど最終の打ち合わせを行いました.
最終打合せののちに,機材チェックを兼ねてJARL中央局JA1RLのこどもの日記念運用を行いしまた.
JA1RLとの初めて交信される方を優先して7~430MHzで全国各地500余局と交信しました.QSLカードはJARLビューロー経由にてお届します.
(画像は運用するJA1RL運用委員会メンバー)
昨年に引き続き,南極昭和基地JARL南極局8J1RLとの事前並びに当日の連絡等はJARL事務局が担当しました.
JA1RL運用委員会スタッフが準備を進める東京豊島区大塚のJARL本部会議室には,11名の小中高生と保護者の方々が続々と参集しました.
午後4時開会,私から挨拶を申し上げ,駆けつけていただいた南極OB会アマチュア無線クラブ会長のJR1FVH小林正幸さんより南極についてのお話しをいただき,運用委員会スタッフより,運用方法や注意点などの説明がなされました.
(画像は,南極についてお話しをされるJR1FVH小林正幸さん)
午後5時,JA1RLから南極昭和基地8J1RLをコールしますが残念ながら何も聞こえません.当日夕刻の事前連絡では,残念ながら「南極ではJAの信号は聞こえていない」との情報をいただきました.
しばらくコールを続けるも,JAの他の局の声が入るなど混信があり運用周波数を変更し,南極局8J1RLを長時間コールしました.
多くの方が静かにワッチし交信成功を願っていただいておりました.他エリアでも交信を期待して待機されていた複数のクラブ局もありました.
JA1RLでは都市ノイズと断続的にザザーというノイズレベルも高く8J1RLの信号と思われる声は確認できるもののはっきりと確認できません.
その後,JA1RLの音声は南極に届いているものの,8J1RLの音声をしっかりと確認することができず,参加されてる皆さんに南極8J1RLから送信される音声だけでもしっかりと聞いていただきたいと,周波数を14MHz帯にQSYし,運用委員会スタッフが8J1RLをコールすると,南極昭和基地8J1RLから応答がありました.
参加者も,初めて聞く8J1RL南極からの声に感動の様子でした.
少しでもしっかり聞きたいと,皆,耳を澄ませながら交信を見守りました.
時計の針は18時をまわっており,現地のスケジュールの関係でやむなく運用を終了することとなり,最後に,私からお礼のご挨拶を申し上げ南極昭和基地8J1RLの特別運用は終了しました.
その後,南極昭和基地よりサプライズ連絡,電話回線を繋いで参加された小中高生の皆さんと質疑応答を行っていただけることになりました.
サプライズ連絡に参加者も大興奮,18時40分過ぎからひとりひとりが質問し,第59次日本南極地域観測隊の方々も,質問の回答に最適と思われる越冬隊員の方々からご回答をいただくことができ感激でした.
今回は,交信成功には至りませんでしたが,激務の中,お時間を調整いただきサプライズのご対応もいただけるなど,感激も一入です.
ご参加いただいた11名も,今日の出来事を一生の思い出にしていただけたことと思います.
私からもサプライズプレゼント,オリジナルのこどもの日記念運用参加記念証を11名の参加者ひとりひとりに手渡ししました.
このイベントは,南極の昭和基地に赴任中の第59次日本南極地域観測隊 三浦OMはじめ越冬隊員皆様のおかげです.
ご多忙のところ,ご対応いただき心より厚く御礼申し上げます.お身体に留意され任務を遂行されますことをお祈り申し上げます.JAにてお目にかかれるのを楽しみにしております.ありがとうございました.
さらに関係される多くの皆様,JA1RL運用委員会,事務局の方々に御礼申し上げますと共に,周波数を空けて見守っていただきました多くのアマチュア無線家の皆様に厚く御礼申し上げます.
◇JARL Web こどもの日特別運用報告はこちらを
◇hamlife.jpさん こどもの日 南極との交信に挑戦はこちらを
最近のコメント